読書案内『Anima farm』George Orwell

Anima farmGeorge Orwell

 

この本はタイトルそのまま「動物農場」で和書が出ています。可愛いタイトルとは裏腹に、中身は、政治的な知識がある程度ないと楽しめない風刺が効いた作品です。

農場経営者を追い出した動物たちが、動物たちだけで農場経営を試みます。

豚が賢い設定で、2匹の豚がリーダー候補になります。

動物たちは、All animals are equal.など、守るべき決まりを7つの標語にまとめます。

しかし、最終的にトップになった豚は、いつの間にか、人間の住んでいた家に住み、ベッドに寝るようになり、人間と同じようになっていきます。

標語も、いつの間にか後ろに付け加えられていきます。

例えば、No animal shall sleep in a bed は、No animal shall sleep in a bed with sheet.と変わっていきます。他の標語も変わりますが、どう変わっていくのかは、ぜひ本を読んで確認してみてください。

 

この本は、ソ連を風刺した作品だと言われています。特に動物たちにcomradeと呼びかけるところが沢山でてきて、共産主義っぽいなと感じました。しかし、トップを取った後、自分の都合の良いように変えてしまうのは、国のトップに限らず、どこでもある話だと思います。また、頭が悪いからと言って、リーダーを信じた挙句、最後には殺されてしまう馬のエピソードも、今自分が携わっている社会(政治に関わらず、職場等でも)について自分の頭で考えるのを放棄してしまうことの怖さを描き出していて、これも誰にでも考えさせるところがあると感じます。政治にあまり興味がない方も楽しんで読めると思います。

 

英語のレベルは、語彙はそれなりに難しいかもしれませんが、比較的簡単です。私は講談社から出ている訳注付きのもので読んだのですが、今も手に入るのであれば、その本は、お勧めです。あと、アニメ化もされているようです。読んだ後視聴されるのもいいかもしれません。ただ、全く同じではないみたいですが…。いつもと同じアドバイスになってしまいますが、難しいと感じる方は、和書と比べながら読むといいでしょう。

 

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